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Clik here to view.最近のダイエットでは、『痩せるには筋肉を付けて痩せやすく太りにくい体質にするのが効果的』という事が当たり前のように言われる風潮にあります。
しかし、それを否定する研究結果が存在したり、否定する識者は多くいます。
私もこのブログでは否定的な意見を述べているのですが、その根拠について詳しく説明していきます。
筋肉をつけると痩せやすい理由
まずは一般的に言われている、
『筋肉をつけると痩せやすいとされる理由』について説明します。
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ダイエットで痩せるためには、
『消費エネルギー>摂取エネルギー』とする必要があります。
また、消費カロリーは、
消費カロリー=基礎代謝(70%)+生活代謝(20%)+食事誘導性代謝(10%)
このような割合からなっています。
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つまり、基礎代謝が消費エネルギーに一番影響します。
そして、基礎代謝を上げるには筋肉をつけるのが効果的なので、
結果、筋トレによって効率的に太りにくく痩せやすい体が手に入るのです。
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簡単なイメージでは、
筋肉は燃費が悪いのでエネルギーの負担が多くなるといった感じです。
一見信じてしまいそうになりますが、
この説明にはいくつか嘘・・・というか意図的に隠されている事実があります。
筋トレダイエット説の3つの穴
上記の筋肉をつけて痩せるダイエットの穴とは以下の3つです。
1,筋肉の代謝量についての説明が省かれている
2,筋肉の増加量の説明が省かれている
3,ダイエットで代謝が落ちる説明が省かれている
筋肉の代謝量についての説明が省かれている
基礎代謝が消費エネルギーの7割を占めるというのは分かりましたが、
筋肉の代謝は基礎代謝の何割なのでしょうか?
私はずっとこのことが気になっていたのですが、
筋トレを推奨するダイエットには“必ずと言っていいほど”この説明が省かれています。
そこで文献を調べてみたらこのようになっています。
[deco_bg image=”paper1″ width=”400″]■基礎代謝の構成
・筋肉(骨格筋):21.6%
・脂肪:4.0%
・肝臓:21.3%
・脳:19.9%
・心臓:8.6%
・腎臓:8.1%
・その他:16.5%[/deco_bg]
参考サイト:国立健康・栄養研究所ホームぺージ
なんと、筋肉は基礎代謝のわずか1/5程度にしか影響しないのです。
例えば、
女性の平均的な基礎代謝1200Kcalの場合を考えると
⇒筋肉の代謝:約240Kcal
男性の平均的な基礎代謝1500Kcalの場合を考えると
⇒筋肉の代謝:約300Kcal
この時点で筋肉をつける気がなくなってきましたよね(^_^;)
さらに、参考サイトには臓器1kg・1日当たりの代謝量として、
筋肉(骨格筋):13Kcal
とあります。
つまり、筋肉を1kg増やしても、
一日の代謝量はわずか“13Kcal”しか増えないのです。
ただしこれは、筋トレによって“筋肉だけ”が増加した場合を考えていますが、
実際には“筋トレにより他の臓器の重量も増す”という報告もあります。
そして、筋トレにより“除脂肪量”(脂肪以外)が1kg増えたとき、
代謝は50Kcal程度増えるそうです。
参考サイト:筋肉が1kg増した時、基礎代謝量は何kcal増すのか?|国立健康・栄養研究所ホームぺージ
まぁ、これについてははっきりした情報でもないですし、
それでも少ないと感じてしまいます・・・。
筋肉の増加量の説明が省かれている
簡単に「筋肉を増やす」と言われていますが、
実際にどれくらいの筋肉が増えるのかは中々説明されていません。
体組成を測定しながら筋トレをしている人ならわかると思いますが、
そんなに筋肉量を増やすのは簡単なことではないのです。
これに関してはどのくらい筋肉が増えるのか信ぴょう性があるソースは示せませんが、
ボディービルダーでさえ、“年間2~3Kg程度”と言われています。
■参考にした情報
筋肉で体重を増やすために|肉体改造研究所(筋トレ&ダイエット)
筋肉量を1kg増やすにはどれくらいの期間必要?
私たちがどんなに無理をしても、
筋肉増強のスペシャリストのボディビルダー以上に筋肉をつけるのはまずないと思いますので、
増加する筋肉の代謝(1日あたりの)は年間40Kcalにも満たないのです。
ダイエットで代謝が落ちる説明が省かれている
筋肉の増減が代謝の増減に関係しているのと同様に、
“脂肪の増減”もまた代謝に関わっています。
脂肪は代謝4%を構成しており、
脂肪1Kgあたり“5Kcal”の代謝(1日当たり)を担ってます。
これって無視されがちですが、重要な問題ですよね?
ここで仮に、
『筋肉を増やして代謝を上げてダイエットをする』
というコンセプトでダイエットに成功したとしましょう。
その時にはまた代謝は下がってしまいます。
もしダイエット後も基礎代謝を維持させるなら、
“脂肪の減少は増やした筋肉の2.6倍未満に抑えないといけない”ということになります。
例)基礎代謝を維持するには
筋肉代謝13Kcal
脂肪代謝5Kcalなので、
筋肉増加:1Kgなら、
⇒脂肪減少:2.6Kg
しかし、そもそもが、
“筋肉をつけつつダイエットをする”というのが難しいのです。
脂肪を減らす⇒摂取カロリーを消費カロリー以下に減らす
筋肉をつける⇒摂取カロリーを増やす(栄養素補給のため)
↑両者を実現する必要があります。
まとめ
最後に、筋トレダイエットの穴をまとめます。
[deco_bg image=”postit1″ width=”400″]
■筋肉の代謝量についての説明が省かれている
・実は筋肉の代謝量は少ない
⇒1Kg筋肉を増やしてもわずか13Kcal
■筋肉の増加量の説明が省かれている
・筋肉はそんなに簡単に増えない
⇒ボディービルダーでも年2~3Kg
■ダイエットで代謝が落ちる説明が省かれている
・脂肪が減ると代謝が減る
⇒結局はダイエット前よりも代謝が落ちる可能性が高い
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あとがき
以上、筋トレダイエットの問題点について説明させてもらいました。
ただ、今までの論調で誤解されそうですが、
私はダイエット中の筋トレを否定しているわけではありあせん。
男女関わらず見栄えのよい体にするには筋トレは実に効果的だと思っています。
あくまで私が主張したのは、
『筋肉をつけると痩せやすい体質になる』ということが嘘だということです。
ダイエットの手段としては正しくても目的が異なるのです。
手段:筋トレ
嘘の目的:痩せやすい体質を手に入れる
真の目的:見栄えのよい体にする
メディアは当たり前のように嘘を主張し続け、
現在当たり前のように思われていますよね。
ダイエットに関してはこんなことが山ほどあるので、
話題になるダイエットはあくまで“エンターテインメント”として、
一歩離れたところから見て楽しむのが一番です。
また、他にもダイエットにおいて常識と思われていても的はずれなことは多数あります。
?そのような誤った情報に騙されないためにもこちらの記事もご覧下さい。
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間違いだらけ!痩せないダイエットの方法&健康・美容の落とし穴
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